食べ合わせとは?

野菜の味や香り、見た目が異なるように、含まれている有効成分にも、さまざまな特徴があります。

これをうまく活かし、複数の食材と組み合わせることを『食べあわせ』と呼んでいます。

食べあわせをすると、それぞれの持つ栄養素の効能に変化が生じる場合があります。

たとえば、単品で食べたら栄養成分が体内で活かされないような食材も、それをサポートする栄養素をもつものと食べあわせることで高い効果が得られるようになります。

逆に優れた栄養価もつ食材でも、組み合わせたものに含まれる成分によっては折角の効能が失われてしまう事も有ります。

多くの人々の手を経て届けられる食材ですから感謝と共に効能を引き出す食べ方をしてみては如何でしょうか?

我々は生きる為に食事をします。

この日々の食事で、少しだけ食材同士の組み合わせに気を遣えば、互いの栄養成分が活かされる食べ方が出来ます。

野菜を中心とした身体においしい食べあわせを多数ご紹介させて頂きます。以下の実例を交えて、基本的な効果を3つに分けて紹介します。

①相乗効果

食材同士の効能が、倍以上に活かされる食べあわせ

しその葉+レモン 

ビタミンEとビタミンCの組み合わせ

しその葉に含まれるビタミンEが持つ若返り効果と、レモンの持つ美肌効果とが、共により倍増されるケースです。

しその葉をサラダや天ぷらにしてレモンをたっぷり絞れば身体にメリットの多い美味しい食べ方になります。

疲労回復効果も期待できます。

トマト+植物油(推奨;オリーブオイル)

カロテン・リコピンの脂溶性と吸収率をよくする組み合わせ

トマトに含まれるカロテンや赤い色素のリコピンは脂溶性なので、ヘルシーな植物油(オリーブオイル)と食べ合わせると、カロテンの吸収率が5倍以上に高まります。

ガン予防や風邪予防、花粉症予防の効果が期待できます。

カロテンもリコピンも加熱に強いので加熱加工された缶詰も栄養素を摂取する事が出来ます。

スープやシチュー等におすすめです。

②相加効果

食材同士がもつ効能が、さらに効果を発揮します。

カリフラワー+牛乳

ビタミンCとビタミンB2の組み合わせ効果

カリフラワーに含まれているビタミンCに、牛乳のタンパク質、ビタミンB2、カルシウムがプラスされ、美肌効果が高まります。

ビタミンCは火に弱いので、なるべく生で食べるようにしましょう!

ディップ(野菜やクラッカーなどにつけて食べるもの)にしても良いです。

カリフラワーの生食は海外で一般的な食べ方です。

かぼちゃ+オクラ

ビタミンE・ビタミンCの組み合わせ効果

かぼちゃに含まれるビタミンEとオクラに含まれるビタミンCは、それぞれの栄養素の良さが最大限に活かされる、理想的な食べあわせです。

ビタミンEは細胞の若返りをうながすための老化予防効果があり、ビタミンCには美肌作りやストレス緩和に効果的です。

かぼちゃのビタミンEは油脂分と一緒に取った方がよいです。

ドレッシングなど油を使たもので温サラダにしても良いでしょう!

アスパラガス+わかめ

アスパラギン酸とアルギン酸の組み合わせ効果

アスパラガスに含まれるアスパラギン酸はアミノ酸の一種で、体内にたまった有害物質を排出し神経を守る効果が有ります。

このアスパラギン酸の吸収をわかめが持つヌルヌル成分であるアルギン酸が高めます。

アスパラガスとわかめをスープや炒め物にして食べる事をお勧めします。

ごぼう+ヨーグルト

食物繊維効果とビフィズス菌効果の組み合わせ

ごぼうのリグニンという不溶性食物繊維は難消化性です。

腸内をキレイにする働きがあります。よって女性に多く見られる大腸がんの予防効果も見込めます。

また、消化されにくいため、腸内の善玉菌であるビフィズス菌のエサになり、免疫力向上するとともに肥満防止効果もあります。

ごぼうをヨーグルトで和えてサラダなどにすると良いでしょう!

③相殺効果

どちらか一方、あるいは互いの効能を失わせてしまう食べあわせです。特に必要としている栄養成分が含まれている場合は、避けた方が良いでしょう!

ほうれん草+大豆

カルシウムとフィチンの組み合わせは逆効果です

ほうれん草のカルシウムの吸収を、大豆のフィチン酸が妨げてしまいます。

カルシウム不足は骨や歯の維持にも影響を及ばします。

きゅうり+トマト

アスコルビナーゼ酵素がビタミンCを破壊する組み合わせ

きゅうりに含まれる酵素、アスコルビナーゼがトマトのビタミンCを破壊します。

レンコン+アサリ

ポリフェノールのタンニンが鉄分の吸収率を下げる組み合わせ

レンコンに含まれるポリフェノールのタンニンがアサリに含まれる鉄分と結びつき吸収を妨げます。